医療法人財団

医療法人財団とは?行政書士が解説

ヴェリタ行政書士法人代表 
原﨑 真実
行政書士

医療・介護・福祉でお役に立ちたい行政書士。医療法人で受付・クラークを経験。医療法人・歯科医院のサポートをしています。スタッフの一員になって想いを共にし、地域医療を支えていきたい行政書士です。二人の息子を持つ母であり、次男は医療的ケア児。 医業経営研鑽会正会員 日本医療法務学会正会員

医療法人財団の基本概要

医療法人財団とは、特定の個人や法人が一定の財産を無償で寄附し、医療施設を運営するために設立される医療法人の一形態です。

 

医療法人社団が「人の集まり」で設立されるのに対し、医療法人財団は「寄附された財産」が主体となって設立・運営される点が大きな特徴です。

 

医療法人社団との違い

医療法人社団

複数の人が集まって設立、社員総会が最高意思決定機関

医療法人財団

寄附財産を基盤に設立、社員総会は置かず評議員会を設置

 

このように、設立の基盤や運営機関に明確な違いがあります。

医療法人財団の設立と機関

医療法人財団を設立する際には、次の点が特徴的です。

  • 寄附財産を管理・運営する仕組みが必要
  • 設立趣旨や寄附行為(定款)に基づいた運営が求められる
  • 社員総会は置かず、評議員会を必ず設置する

医療法人財団に求められる報告義務

医療法人財団は、医療法人社団と同様に、次のような報告・届出を行う必要があります。

  • 毎年の 事業報告書 の提出
  • 経営情報報告(MCDB) の提出
  • 2年ごとの役員変更届(重任も含む)の提出

行政書士が果たす役割

医療法人財団の運営には、定款に基づく複雑な手続きや届出が欠かせません。行政書士が関与することで、以下のメリットがあります。

  • 届出書類の作成・提出をサポート
  • 書類不備による差し戻しを防止
  • 届出遅延リスクの軽減
  • 適正なコンプライアンス維持に貢献

参考

厚生労働省「医療法人の機関について」通知(平成28年3月25日 医政発0325第3号)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000080739_6.pdf

  •  
    収支予算書とは?医療法人・クリニックに必要な計画書を行政書士が解説